歌い手その14-78

 初めて高橋愛の歌を聴いたのは、モーニング娘。の一連のミュージックビデオで、2012年のことだった。個々のメンバーに歌うパートが振り分けられ、これを歌割りというのだが、とにかく高橋愛は歌割りが多く、歌も群を抜いてうまく感じた。こんなに歌がうまいのに、これまで私の耳に届かないほど話題にも上らないことに驚いた。
 こんなに歌がうまいのなら、もっと騒がれても良いはずだと思ったが、実際は騒がれていないので、今度は歌がうまいと感じる自分の感覚が間違っているのではないかと思い始めた。そもそも自分の感覚は、人の感覚と同じなのか。懸け離れてはいないのか。自分の感覚に疑いを持ち始めると、もともと確固としたものがあるわけではないので、自信は失われていった。
 それからは、自信を与えてくれる確固としたものを探し始めた。そして探し出したのが、竹下雅敏氏の東洋医学セミナーである。霊的な波動の感覚を学んだ。それは気とチャクラの感覚で、超能力がなければできないと言ったものではなく、人に本来備わっている性質を呼び覚まし、活用するものだ。
 普通に聴いても分かるが、高橋愛の歌声は、モーニング娘。26枚目シングル『大阪 恋の歌』(2005年4月27日発売)で明らかに変化している。それまでの薄っぺらい硬い声が、重層的な弾力のある声に変わった。それを木霊の歌声と形容した。エコーの掛かったようであり、木質の柔らかさ・温もりを持っているから、最適だと思ったのだ。
 高橋愛の歌の才能をチャクラで調べると、確かに『大阪 恋の歌』からアナーハタへ上がっている。今までの自分の感覚が、独り善がりの誹りを免れないものだったのに対し、チャクラという万人に共通する尺度を得て、この上ない盤石のお墨付きを得たようなもので、誰しもが確認できるから、迂闊に文句も言われないだろう。
 私が確認したところでは、モーニング娘。では13枚目シングル『Mr.Moonlight~愛のビッグバンド~』(2001年10月31日発売)で矢口真里が最初にレベルアップしている。この歌には矢口真里の歌割りがない。
 その次は、2002年に卒業した後藤真希が『横浜蜃気楼』(2004年7月7日発売)でレベルアップしている。
 高橋愛は3番目と言うことになる。
 以降、藤本美貴が29枚目シングル『SEXY BOY~そよ風に寄り添って~』(2006年3月15日発売)、
 光井愛佳が33枚目シングル『悲しみトワイライト』(2007年4月25日発売)、
 亀井絵里が41枚目シングル『気まぐれプリンセス』(2009年10月28日発売)でレベルアップしている。
 2011年9月30日、高橋愛が卒業すると、モーニング娘。には歌の才能がアナーハタまでレベルアップした存在がいなくなった。だが、52枚目シングル『Help me!!』(2013年1月23日発売)でダンスがアナーハタの波動を見せる。
 2014年には5人のメンバーと1人の卒業生がレベルアップした。
 田中れいなと鞘師里保が4月29日。
 小田さくらが5月3日。
 譜久村聖が5月16日。
 佐藤優樹が8月17日。
 石田亜佑美が9月17日。
 そして58枚目シングル『夕暮れは雨上がり』(2015年4月15日発売)で曲がアナーハタの波動を初めて見せる。
 歌の才能が高いから売り上げが増すというものではない。高い波動は、浸透力・浄化力に優れてはいるが、低い波動の者にとって、往々にして低い波動より心地良くないからだろう。
 クラシック音楽はヴィシュダの波動があり、平均的なポピュラー音楽のマニプーラの波動より2段階高い。だが、売り上げはそれに比例しないと言うか、反比例の傾向にあると言うのが証左となろう。
 『歌い手その5』でも歌の才能のレベル差を如実に感じると叙述したが、これは歌と歌の比較だが、歌と伴奏の場合はどうだろう。と言うのも、歌に定評のある歌手がオーケストラをバックに歌うと、昼の花火のようにまるで冴えなくなる場合が多くあるからだ。アナーハタの歌でも、ヴィシュダの伴奏となると、歌が冴えない。やはりヴィシュダの声楽家に、ぜひ登場願わなければならない。
 声楽家の歌の波動の維持が難しいのは、技術的な面よりも、心身を清浄に保つことの方が厄介な点にある。ヴィシュダ・チャクラに対応するのは、禁戒(ヤマ)の不貪(アパリグラハ)、勧戒(ニヤマ)の最高神への信仰(イーシュヴァラ・プラニダーナ)である。声楽家を目指すうちは、全エネルギーを目標に向かって注ぎ込むから問題はないが、声楽家になった後にそのエネルギーが欲望に流れ込むと、貪欲が根を伸ばし、張り巡らされることになる。物欲が昂じ、贅沢な物・生活を望むようになる。当たり前のように、欲望は際限なく膨らむ。すると逆に波動は下降する。決まって、負のスパイラルに取り込まれることになる。
 貪欲を捨て去り、物質的に慎ましく生きる、これが神の導きであり、何より心身に充実を齎すものだ。

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