なぜ、こうも暗いのだろう-81

 2015年5月28日、日本年金機構の個人情報約125万件が流出した。
 国の機関の情報管理が杜撰であるのが露呈した。だが、杜撰なのはそればかりではなかった。
「公的年金の年金積立金の今年7~9月期の運用損益が、7兆8899億円の赤字となりました。四半期としては、2001年に厚生労働省が運用するようになってから過去最大の損失です。昨年10月から株式での運用を拡大したことによって、国内外の株価下落の影響をストレートに受けた形です。年金積立金は、老後の安心を支える『国民共通の財産』です。その貴重な資金を、変動の著しい株価に傾斜して運用することが、いかに危険かを浮き彫りにしています。国民の将来を不安にさらすことは、やめるべきです。
安倍政権の株価対策で
 公的年金の積立金は、国民が月々こつこつと支払う国民年金や厚生年金の保険料のうち、まだ年金給付に使われていない部分によって成り立っています。積立金の規模は9月末で約135兆円です。厚労省が管轄する年金積立金管理運営独立法人(GPIF)が資金を管理・運用しています。債券や株式の運用によって得た収入は年金給付に使われますが、GPIFの最大の使命はあくまで『年金制度の運営の安定に貢献』です。
 ところが安倍晋三政権は昨年10月、積立金の運用方針を大きく転換しました。資産運用割合を、これまで日本株12%、外国株12%であったものをそれぞれ25%に拡大した一方、比較的リスクが少ないとされる国内債券の割合を60%から35%に縮小しました。その結果、年金積立金から株式市場に数十兆円の新たな資金が投入されました。株価つり上げを狙った安倍政権主導の露骨な『株価対策』です。
 リスクの高い株式での運用拡大の危うさをはっきり示したのが、GPIFが先月30日に公表した今年7~9月期の過去最大の運用損です。国内株は4兆3154億円もの赤字となりました。外国株の赤字も3兆6552億円です。今年8月以降の国内外の株価の大幅下落に直撃されたことは明らかです。政府やGPIFは、10月以降の株価が上がっていることなどを理由に『長期的な視点で見てほしい』と説明します。しかし、今四半期の赤字額は、今回の株価下落よりはるかに危機的だった08年のリーマン・ショック時よりも大幅です。変動が激しい株運用を広げれば広げるほど、積立金を不安定化させ国民の財産を危機にさらすことにつながるのは明白です。
 安倍政権は、GPIFによる株式運用の拡大を『成長戦略』の大きな柱に位置付けています。GPIFは今年10月、『ジャンク債』といわれる、海外で格付けの低い債券を購入することまで決めました。国民の払った保険料を『元手』に『ハイリスク・ハイリターン』の道に突き進むことは、国民の年金を安全確実に管理・運営する姿勢と、あまりにかけ離れています。
『投機』の加速を許さず
 “年金財政が大変”といって、国民に高い年金保険料負担と年金額カットを強いておきながら、株運用の拡大などで年金財政を危うくするやり方は、異常です。
 年金財政を安定させ、安心の給付を保障する重要なカギは、積立金の安全運営とともに、労働者の雇用安定と賃上げ、中小企業や農家などの経営安定などです。国民の懐を温めることには背を向けたうえ、国民の老後の安心のための資金で『投機』を加速させる安倍政治からの転換が急がれます」(赤旗2015年12月4日
 察しのいい人にはお分かりだろうが、アベノミクスと言う看板政策の作られた好景気の裏側が見えるし、損をしたと形だけ頭を下げたが、運用損は全く意図的である。損をする人がいれば、必ず得をする人がいる。安倍晋三が手先となっている悪魔崇拝者=一部の投機家に得をさせるために、惜しげもなく年金を浪費したのだ。国民の幸福を思う気持ちなど微塵もない。ただ嘘をつき、悪をなして、結果、国民を苦しめることしかやらないのだ。
 約8兆円も損をして、形だけ頭を下げれば良いのだから、全く楽な仕事だ。次の話は「植草一秀の『知られざる真実』安倍政権は政府保有米国債売却を決断せよ」(2015年4月21日)からだ。
「・・・2007年6月時点で日本政府が保有していた米ドル資産=外貨準備高が9136億ドル=113兆円で、ここに39兆円の資金を注ぎ込んで、日本政府の外貨準備高は1兆3067億ドルに膨らんだ。
 円資金では113兆円に39兆円を追加投入したから、152兆円の元手がかかっている。
 ところが、2012年1月には、大幅に円高・ドル安が進行していた。
 1ドル=75円にまで円高・ドル安が進行したのである。
 その結果、1兆3067億ドルに達した、日本政府が保有する米ドル資産の円換算金額が、なんと98兆円に目減りしたのである。
 152兆円の元手で購入した米ドル資産の時価評価額が、なんと、たったの98兆円に減少してしまったのだ。
 日本政府の米国国債投機で、4年半で53兆円の巨大損失を計上したのである」
 出ました、53兆円。これも誰も責任を問われていない。ただ国民にはそのつけが回ってくる。滅び行く国と言うものはこういうものだ。間もなくドルが崩壊するが、日本はドルを一体どのくらい持っているのか。真実は公表されていないので分からないが、リチャード・コシミズ氏は700兆円くらいだと言っている。それがすべてパーである。まともな政治家や官僚がいたら、少しは金(ゴールド)を蓄えるとかしそうなものだが、今の政治家や官僚は金(かね)しか興味はないようだ。
 その金だが、今の金融システムは、通貨供給量を増加する銀行の信用創造によって成立している。誰かが借金をしなければ成り立たないネガティブな経済だ。負債には利息がつくから、経済の伸長に合わせて、負債も必ず増大する。負債が増大しなければ、経済は発展しない。
 銀行はバブル崩壊時から見合うだけの金を貸さなくなった。バブルを作り出した張本人の日銀が、以後窓口指導で各銀行の貸出を促さず、逆に締めつけ景気を沈滞させていった。失われた20年である。
 もうこんな日銀支配の金融システムでは、埒が開かないばかりか、そもそも日銀の総裁は国民不在で決められている。戦後、悪魔崇拝者の手先が代々務め、悪魔崇拝者の思惑通りに事を進めてゆく。魂を売った者が、人の幸福を願うことがありえるだろうか、断じてない。悪魔の金融システムからの脱却、これさえ適えば、漂う霧は消え、雲の切れ間から日も射してこよう。
 政府紙幣の発行は、これまで幾人かの提言があった。
 ここでは「夫婦(118):ポジティブ・マネー ? 竹下雅敏 講演映像」(2012/09/03 に公開)を参考にする。
 竹下雅敏氏は丹羽春喜氏の説を紹介している。ここでは丹羽春喜氏のブログから「
虎の巻 『第三の財政財源』調達の具体的・実務的手法」(2013年 07月 18日)を引用する。
「・・・好都合にも、わが国の現行法『通貨の単位および貨幣の発行等に関する法律』(昭和62年、法律第42号)では、『政府貨幣』(日常的に用いられているコインのほか、記念貨幣、政府紙幣をも含む)についての『国(中央政府)の貨幣発行特権』(seigniorage権限)が無制限に認められており、しかも、其の発動は、政府の債務とはされず、『造幣益』は、正真正銘の歳入として、国(中央政府)の一般会計に納入されることになっている。この点は、『日銀券』の場合に、その発行額の全てが日銀の負債勘定に計上されねばならない定めとされているのとは根本的に異なっている(末尾の注記参照)。
 故に、この『政府貨幣』についての『国の発行特権』こそは、まさに国(中央政府)が無限大に保有している無形金融資産(負債ではない)にほかならない。これを『第3の財政財源』として活用すればよいのである。
 実務的には、この無限大の『国(中央政府)の貨幣発行権』のうちの、たとえば400~500兆円分(この金額は、たとえば『所得倍増』を10年で実現するといった高度成長計画の策定・実施のために準備する必要があると見積もられる『第3の財政財源』の10年分の総額に、ほぼ該当する)といった限定された所定額分の『政府貨幣発行の権利』を、日銀法の第4条、第43条、および、第38条の規定に準拠して、政府が日銀に売却すればよいであろう。その代金決済も、ただ単に、日銀が政府の口座にそれだけの額を電子的に振り込みさえすれば、それで済む(日銀券で決済する必要などはない)。
 すなわち、現実には、『政府貨幣』ないし『政府貨幣としての政府紙幣』を、新規かつ巨額に発行・流通させるようなことは、しなくてもよいのである。日銀券を多額に新規発行する必要も無く、政府は、きわめて潤沢な財政財源を、容易かつスマートに、負債などではない非常に良質の『第3の財政財源』として、確保しうることになるわけである。
 現金通貨の流通量は、この『第3の財政財源』に依拠した財政政策によって得られたGDP(年額)の増加額に0.08~0.16ぐらいの係数『マーシャルのk 』を乗じた額で増えるだけである。言うまでも無く、これは、きわめて正常かつ必要なことでもある。
 なお、このさい、重要なことは、このような方式で『国の貨幣発行特権』を発動して潤沢な『第3の財政財源』を確保するということこそが、まさに、日銀法の第4条が規定する『政府の経済政策の基本方針』にほかならないのであると、政府(内閣)が、はっきりと意味づけ、そのことを明確に表明する必要があるということである。この点が政府によって明確に示されることによってこそ、この日銀法第4条の規定によって、日銀にも、上記のような方式で政府に協力する法的義務が生じるのである(日銀法の第4条参照)
 (注 ) このことは、旧大蔵省(現財務省)の公式見解でもある。大蔵省理財局・造幣局・印刷局スタッフ共同執筆『日本のお金:近代通貨ハンドブック』(大蔵省印刷局、平成6年刊 )、114ページ参照。しかし、2003年春にノーベル経済学賞受賞者のスティグリッツJ. E. Stiglitz 教授が来日して、日本政府に対して、国家財政財源の調達のために『政府紙幣』の発行を行なうべきだと提言したときには、当時の日銀理事であった白川方明氏(その後、日銀総裁)が、『日銀券も政府紙幣も、紙幣であることにおいては同様であるから、スティグリッツ提案は無意味だ!』と、厳しく批判した(『日本経済新聞』、平成15年4月30日付)。明らかに、当時、白川氏は、上記のような『日銀券』と『政府紙幣』との、きわめて重要な本質的『違い』を理解しておられなかったようである」
 この“虎の巻”は全く画期的な、負債ではない(悪魔の金券ではない)財源の確保法だと言える。これを使えば増税の際の軽減税率導入の財源は確保できるし、そもそも増税など必要なくなる。更に愚痴を言えば、8兆円と53兆円の損失がなかったとしたら・・・。だが、国民を苦しめることしか頭にない政治家や官僚がいる限り、悪魔崇拝者の手先が大手を振っている限り、どんな名案も実行されることはないのだろう。行く末は限りなく暗い。

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