演歌1ー1-5

 80年代末からの演歌の不振の原因が、音楽媒体であるレコードからCDへの変化に重なると思った。CDが登場するのは82年で、レコードとの生産枚数の逆転が起こるのが88年以降。これを境に演歌は低迷してゆく。
 CDの問題として、サンプリング周波数が44.1キロヘルツだから、折り返しの22.05キロヘルツより大きい周波数の音をカットしてしまうことがある。人の可聴域は20ヘルツから20キロヘルツだから一見問題はないように思われるが、そこには思いも寄らぬ重大な問題が隠れていた。
 大橋力氏の発見したハイパーソニック・エフェクトと言う現象は、氏の文明科学研究所のブログから引用すると、
「人間の可聴域上限をこえる超高周波成分を豊かに含み高度に複雑に変化する音が、基幹脳……脳幹・視床・視床下部など、美しさ・快さ・感動を司る報酬系の拠点となるとともに体の恒常性や防衛体制を司る自律神経系・免疫系・内分泌系の最高中枢をなす領域……を活性化する現象に基づく複合的な心身賦活反応の総称」
 CDの音は本来の超高周波成分を含まないからハイパーソニック・エフェクトを起こさないのだ。
 もちろんCD制作の事前実験は何件も行われ、超高周波成分を含む音と含まない音とを聴き比べたが、被験者に提示する音の長さが0.5秒から20秒と短いものばかりであったため、両者に有意差はないと結論された。そして前述のごとく、可聴域を余裕を持って覆い尽くす(と思い込み)サンプリング周波数を採用した。
 ところが、放送大学大学院仁科エミ教授等による後の実験では、音の提示時間を200秒とし、脳のα波を調べたところ、ハイパーソニックサウンドを聴いて20秒から30秒後に立ち上がり、ハイパーソニックサウンドを止めても100秒くらい残像効果現象が確認された。
 そもそも、何の音が超高周波成分を豊かに含むのかと言えば、日本の伝統的な楽器全般、たとえば尺八は、100キロヘルツに及ぶまで含み、薩摩琵琶は200キロヘルツに及ぶまでを含む。
 これらの楽器は、諸外国の楽器のように構造機能の細分化・複雑化の方向に向かわず、単純化によって洗練され、返って音の複雑化を齎した。つまり、豊かな音を求めた結果、超高周波成分を豊かに含むようになった。日本は、屋外だったり屋内でも木造建築だったり反響の少ない環境にあったために、こうなる必然性も多分にあるように思われる。

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